アッテネーター(もどき)を使えば、自室で真空管アンプを鳴らせることが判明

  • 2024年12月4日
  • 2024年12月7日
  • 音楽

バンド再開ということで、自分のテンションを上げるために機材の新調を引き続きやっております。

 

アンプを新調しました。ヘッドはMarshallのSV20H、キャビはOrangeのppc112です。家で鳴らせるようにアッテネーターもどきを噛ましております。

 

購入までの経緯

これまでは部屋用にYAMAHAのTHR5、ライブとかで使う用に1980年代製のMarshallのJCM800 2203(100w)を所持していました。

 

JCM800の音、大好きなんですけど京都~岡山間の運搬のこととかを考えるとバンドが復活したとて、使用するのはレコーディングの時くらいかー、もったいないなと思っていました。

 

真空管アンプなので、使わなくても内部の電解コンデンサが劣化していくんですよね。だとしたら、売却してその資金で別のアンプを買ったほうが良いのではないだろうか。

 

また、数年前に購入したYAMAHAのTHR5に関して、特にLEADチャンネルをODでブーストした音が好きなんですが、テンションは上がらないんだよなーと2つの悩みを抱えていました。

 

100wのアンプってどんなときに必要?

今一度、100wのアンプを所持している意義について考えてみました。

 

ライブのとき

今持っている100wのJCM800ですが、もともと50wのJCM800(2204)を持っていて、「ライブで出力が足りないんですよねー」って話を当時通っていた楽器屋さんでしたら、店長さんに「ちょうどJCM800の100wを持っているお客さんが出力が高すぎて困ってるから話してみれば?」と言われ、話がうまいこと進んで交換してゲットしたんですよね。

 

100wになったことで、50wのときに感じていたパワー不足感は解消されました。なので、僕にとってはライブで100wのアンプは必要なのです。

 

レコーディングのとき

では、レコーディングではどうなのか?

 

エクトラでのレコーディングは3人で1発録りしたあと、もう1本のギターを重ねるのに別で録音していて、これがしっくり来ています。100wのヘッドアンプを持っているので、別録りはヘッドはそのまま、ギターやキャビを変えたりして音色の変化を付ける…みたいなことを完全自己流でやっていました。

 

でもレコーディングについてあれこれ調べていると、一般的にはレコーディングでは音のデカさよりも、綺麗に録音できることのほうが重要らしく、100wは過剰みたいです。

 

過去の偉人たちもライブではMarshallなどの100wのヘッドアンプにキャビ2段重ねしてライブをする一方で、レコーディングでは30wくらい(しかもメーカーの異なるfenderなど)の低い出力のアンプを使用して録音していたようです。

 

家で練習するとき

100wは完全に過剰です。笑 真空管アンプなら30wくらいでも音がデカすぎると思う。

 

以上を踏まえると、僕の中で

  • ライブでは100w欲しい
  • レコーディングでは30wくらいでいいかも
  • 家では30wでも過剰かも

というところに落ち着きました。しかしこの3つをすべて叶える真空管アンプは、多分存在しません。

 

ということで、100wのヘッドアンプはライブハウスやレコーディングスタジオに置いてあるであろうモダンなMarshall系アンプに任せることにして、今持っているJCM800は売却することにしました。

 

で、30wクラスの真空管アンプを買って、出力を下げるアッテネーターを噛ませば、レコーディングでも家でも使えるんではなかろうかという結論に着地。

 

ヘッド+キャビかコンボか問題

「30wクラスの真空管アンプを買う」に落ち着きましたが、まだ問題があります。ヘッド+キャビにするのか、一体型のコンボアンプにするのか問題。

 

コンボアンプは、一回fenderのthe twinを所持していたことがあるんですが、ヘッドとキャビがセットになっているので、出力にもよりますがアンプ単体の重量が上がる傾向にあります。30kgを1回で運ぶのは無理でも、15kg×2を2回に分けて運ぶのなら可能。自室が2階ということもあり、腰痛持ちなんでキツいんですよね。

 

あとはコンボアンプはスピーカーの後ろが開いている(オープンバックと言うらしい)ので、そこもクローズドバックが多いキャビ単体と違う点ですね。クローズドバックだと前方向にドーンと出るのに対し、オープンバックだと後ろにも音が出る。

 

まあそこら辺を考えるとヘッドとキャビを別々に買うのがいいかなと考えました。ヘッドとキャビの組み合わせも楽しめるし。

 

まずはキャビ

これまでJCM800×Orangeのppc412という組み合わせで使っていて、OrangeキャビはMarshallキャビに比べて高音がキンキンせず、マイルドになる感じが好きだったので、キャビはOrangeかなと。

 

サウンドハウスで12インチスピーカー1発のppc112の黒がセールしてたので、これに決まり。2発の黒は在庫がなかったのと、レコーディングなら1発でよかろうということで。

 

ヘッドどうする問題

これまで1959、JCM800、JCM900などなど、いくつもMarshallを買って(は売って)きているので、やっぱり(?)Marshallが好きなんですよね。最近のMarshallは小型のラインナップが豊富で選択肢がたくさんあったので悩みました。

 

Origin50H

まず気になったのがコレ。プレキシ系の新しいシリーズで出力を50/10/5wに切り替えられるのが魅力的。9月に対バンしたARCADIAN STARSHIPのシラハマくんが使っていたような気がする!と思い、連絡してみたところ、「5wなら家でもいけると思います!買ってよかったです!オススメです!」とのこと。ほう。

 

Origin20H

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Origin50Hの20w版。20/3/0.5wと切り替え可能。昔から「トランジスタアンプに比べて真空管アンプは同じワット数でも3倍音がデカい」と言われているそうです。今のTHR5が5×2で10wだから、Origin50Hは最小が5wで微妙だけどOrigin20Hなら余裕じゃね?0.5w×3で1.5wだし。

 

ST20H

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でもなんか謎シリーズなんだよな、Origin…と思って見てたらこんなクラシックな見た目のアンプが。パネルのフォントやツマミの形もかっこよすぎる。こんなん部屋にあったらテンション上がるなー。出力は20/5wに切り替え可能。0.5wが出せたらよかったのに…!

 

で、youtubeで色々音を聴いたんですが、いい意味でも悪い意味でも王道すぎる音って感じで、レコーディングでモダンなMarshallで録った音と混ぜたときにどうなんだろと思ったり。

 

あとは去年発売したモデルで、他のモデルと比べて若干値段も高いのもあってレビューが少ないんだよな。

 

SC20H

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JCM800の小型版も出てました。けど、またJCM800ってのも面白みがないというか、どうせなら変えたいよねーっていう。あとこれはなんか写真からでもちっちゃいのがわかっちゃう感じがして、それも気に食わない。

 

SV20H

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でピンときたのがコレ、SV20H。1959のちっちゃい版で、レビューを見ててもとにかく評判がいい。マジで全員が満足してました。僕自身1959のリイシューを大学生の時に使ってたことがあって、獰猛な感じの音が気に入っていました。(就職・引っ越しに伴って売却した気がする)

 

Originシリーズと違って完全イングランド製なのも魅力的。これとOrangeキャビを組み合わせれば、アンプだけはミニチュア田渕ひさ子になれるやん!と思ってたら御本人も試奏していました。

 

出力は20/5wと切り替え可能。5wが部屋で出せるのか心配だったので、アッテネーター的なものも探しておくことにしました。

 

アッテネーター(もどき)

アッテネーター、シンプルに高いです。「アンプの音量下げるのにお金出すのアホらしいー」と思いつつも、家族や近隣住民に苦情を言われてしまってはいけないので気が抜けません。

 

UA OX

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クソ高いです。ヘッド+キャビより高い。ナシ過ぎる。

 

BUGERA PS1

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純粋なアッテネーターとしては現実的にはこれ?それでも高い気がする。

 

JHS Little Black Amp Box

色々探してたら、アッテネーターではないですがJHSがいい感じのペダルを出してました。

 

これはアンプ側にセンドリターン端子があればそこに噛まして、パワーアンプに入る音量を下げることでスピーカーから出てくる音量を下げるタイプのもの。Amazonでもレビューがたくさんあり、「真空管アンプをベッドルームで鳴らせる!」と好評。

 

このタイプのアッテネーターもどきは他にもEWSやSHIN’S MUSICなどが販売していますが、レビュー見るとなんか微妙そうだったのでコイツにしました。

 

良音30

良音30

いざモノが揃いまして、インスタのストーリーに嬉々として投稿したとこと、シラハマくんがDMで教えてくれたのがこちらのアッテネーター。

 

コイツは30w程度のアンプ専用のアッテネーターで、「試してみたいね」ということで次点。

 

所感

最初SV20Hの5wで、試しにセンドリターンにJHSを噛まさず、HIGHの1チャンネルに指してボリュームを上げたところ、8時位でもう無理です。家が壊れますw

 

「爆音すぎだろ!何が『5wなら家でもいけると思います!オススメです!』だよ!www」

 

ということで慌ててJHSをセンドリターンに噛まして、チャンネルリンクもして音出ししてみました。

 

 

 

…いい感じでは?

THR5と同じくらいの音量感にすることはできました。

 

…が、JHSのツマミの調整がシビア過ぎる。7時半くらいのところにちょうどいい音量になるところがあるんですが、ちょっとでもズレると爆音になります。めちゃシビア。

 

まあでも、それは置いておいたとしてコレはなかなかいい感じです。真空管アンプが家で鳴らせる満足度、すごいです。部屋にこのルックスのアンプがある人生の充実度、すごい。

 

このタイプのアッテネーターもどきのレビューにあった「高音や低音がショボくなる」みたいなことも、ぶっちゃけ気にならないかな。それよりも満足度のほうが圧倒的に高いです。

 

使ったことある1959の獰猛さも、音は小さいですが十分に感じることができます。マジでこれ家で鳴らしていいの??最高では??

 

こうなると気になるのがアッテネーターの良音30ですよね。13,000円なら買って試して、悪い方を売って良い方を残せばいいかも。

 

あと試したいのはスタジオでどんな感じで音が鳴るか。てかスタジオの防音性能ってすごいんだなと感心しますね。スタジオ最高。

 

まとめ

ということで、実験成功ですね。SV20H最高なんだけど、肝はJHSのアッテネーターもどきでした。コレがないと家では真空管アンプ鳴らせません。

 

引き続き、家でもテンション高めで曲の種づくりがんばります。